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  • NATSUKO MIZUGUCHI

    水口菜津子

    京都在住

    2000年 京都市立銅駝美術工芸高校 デザイン科卒業
    2006年 京都市立芸術大学 ビジュアルデザイン科卒業
    2009年 京都市立芸術大学 美術研究科 ビジュアルデザイン科修了

    幼い頃から絵、詩作、観察に興味を持つ。
    大学在学中に偶然出会ったガリ版との関わりの道のりをガリバントラベラーと名付け、多角的に現代のアートとしての可能性を探求。ジャンルを超え、多方面に広がっている。

    アーティストステイトメント

    ガリバントラベラーというコンセプトで制作を続けている。
    名前も知らなかったガリ版との関わりは、まるで旅人が知らない街をさまよい歩く感覚と似ている。その旅は人の記憶や歴史などに誘われ、過去、現在、未来まで自在に行き来する。
    ガリ版の繊細な手法は身体的な体験として自身に記憶されていき、ガリ版以前の感覚との融合や先人の感覚の想像を促し、次の発想源や新しい感覚の追求するきっかけとなる。
    道具、材料の研究も、道筋の可能性を伝えてくれる。

    道のり/覚え書き

    1981年6月5日生まれ
    母の故郷、長野県北安曇郡池田町でカッコウたちの鳴く朝に生まれ、1ヶ月後に京都に来る。
    保育園の先生に勧められ、5歳ごろ母に絵の教室へ連れていかれる。

    10歳ごろ、図書館で見た外国の作家の画集をみて、感銘を受け、創造したり、絵を描く職業、生き方に憧れる。

    その作家らの写真や作品から、社会に存在しながら属さずその間で生きる様子、様々な境界のない考え方、孤高で世界と対峙する姿勢、精神性が歳を経るごとに成長していく様子を、幼いながら感じられ、実際はわからないが、そのようなイメージの人々が存在することが心の支えとなった。

    絵を描く最初の記憶は7歳ごろに遡る。描いている集中した時間は、その自身の存在する空気ごと記憶されている。いつのまにか始まった生は、決して戻れない今に生きている。絵を描くたびに、その今の感覚を忘れたくないと思ったのか、子供の頃の過去の記憶は絵を描いていた記憶とつながっている。絵は紙に生命力を与え、私をみつめてくる。その繰り返し。自己対話が始まる。

    15歳ごろ、絵は一人で描いていきながら、新しい勉強をしたいと考え、外国のデザインに憧れていたので、デザインの方向へ進むことに決める。

    1997年、京都市立銅駝美術工芸高等学校 デザイン科入学。
    2000年、京都市立銅駝美術工芸高等学校 デザイン科卒業。
    自分にとっては、デザインは難しく、奥深く、大学でも学び続けることを決める。

    3年間長い浪人生活を送る。
    19歳のときにイタリアへ旅に行き、大きく価値観が変わる。 多様な地方都市の風景に新鮮さを感じる。外国に憧れながら、日本について知らないことに気づき、日本や自身の日常、足元にある可能性について探求したいと思う。

    2003年 京都市立芸術大学 ビジュアルデザイン科入学

    寝台列車に乗って、青森、岩手、高崎、伊香保などをめぐる一人旅にでる。様々な親切な人々との交流や、計画の少ない散策の面白さを体験する。間違って降りた岩手の村での思いがけない小旅行の際、アートプロジェクトという言葉を知る。

    2005年 大枝00展に参加する。
    そのミーティングで名前も知らなかったガリ版のことを教わり、新聞をつくりたいと探し始める。
    三社祭りの日、東京の旅で山手線散歩で迷い込んだ道で、サザエさんの台本を謄写版で制作されていた不二プリント商会さんと遭遇し、ガリ版について教わり、「サザエさん」と初めて製版し、印刷していただく。
    旅の間に、偶然、そのときは同じガリ版と気づかなかった孔版画家の本間吉郎さんの展覧会に通りかかるなど、ガリ版ネットワークから器材を購入できることなど情報を得る。

    大枝アートプロジェクト(OAP)に参加。
    大学付近の大枝土蔵で、時々、不定期の大枝新聞(現在、みどりの停留所新聞)を制作し始めるが上手くいかない。

    ガリ版ネットワークの志村章子さんの紹介で、東京在住の、元、堀井謄写堂の社員の北浦満治さんに教わりに行く。その後、数年間にもわたり、往復書簡で、アドバイスしていただく。

    上達がスローな中、新聞を配る過程で、様々な世代の人々からガリ版についての想い出話を聞く中で、ガリ版の不思議なコミュニケーションツールとしての可能性に気づく。

    「助田茂蔵展」ガリ版体験に参加しようと、道に迷いながら、初めてガリ版伝承館へ訪れる。

    OAPで、ガリ版ツアーガリ版合宿を企画し、ガリ版伝承館へ訪れる。

    アートプロジェクトやガリ版が縁で、様々な交流が広がる。

    学外でガリ版の新聞やプロジェクトをしながら、大学院では色をテーマにした映像、アニメーションの研究をする。

    梅染など古代の植物染めをされている山本晃さんにお話をお聞きしたり、袋帯を制作する。

    「藍×緑 はたらくものとそなわっているもののものがたり」の5分ほどのアニメーションを 修了制作とする。

    2009年 京都市立芸術大学 美術研究科 ビジュアルデザイン科修了

    2011年「大枝・大原野 みどりの停留所をつなぐ vol.1」(かもがわ出版)出版、1ヶ月で完売し、大枝、大原野地域での活動を自身は一区切りとなる。

    向日町の富永屋さん(ー2020年1月)のシャッター再生して絵を描く。

    2012年頃 加藤第一印刷さんに活版についての見学の際、教わりながら体験することになり、 いくつかの印刷物を活版印刷でデザインしたり、一部、組版にも取り組む。
    活版の素晴らしさに魅せられ、オリジナル活版印刷便箋の販売も始める。

    2014年 ガリ版の作品で初個展を行う。(KUNST ARZT 京都・岡崎)     
    各地からの依頼で、様々な内容のガリ版のワークショップを始める。

    2016年 ガリ版刷りの本BOOK ART展山崎書店 京都・岡崎)で発表を始める。

    2018年 心身の健康や病、医療や介護システム、生き物の生命力などについて深く学び考える。

    2020年 日本茜伝承と未来展に参加する。自然の色からガリ版インクや表現の着想をする試みが始まる。